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校長ブログ

~校長室の窓から~「放送朝礼のお話 生徒指導部長 鈴木美衣先生」

2023.01.16

 昨日、一昨日と各地で大学共通テストが行われ、また、他県の私立中学の入試も始まり、受験シー ズンを迎えました。私たちも、それぞれ初心に還り、主の祈りを唱えましょう。

 おはようございます。今日は清泉が目指す 10 の価値の「自由」についてご一緒に考えたいと思い ます。ポスターは、高 2 の細川さんが描いてくださいました。ありがとうございます。引用されて いるのとは別の哲学者ですが、キルケゴールは、かつてこう言いました。「人間が自由であること こそが、不安を引き起こす」と。3 年前の生徒会の企画で、「一日私服を着て来よう」という催し があったのを中 3 以上の方々は覚えていらっしゃいますか。その時意気揚々と好きな推しの T シ ャツを着たり、スラックスをはいてくる方がたくさんあった一方、「一体何を着たらいいかわから ない」「そんなことを言われても困る」「どうしよう」という声もありました。キルケゴールは「不 安は、自由のめまい、可能性のめまいである」と含蓄のある言い方をしています。自由な服装に戸 惑い、普段お世話になっている制服のありがたみに改めて気づいたという人も少なくなかったはず です。

 今年、創立 75 周年を迎える清泉女学院ですが、今の冬服をスタートさせたのは、うろ覚えです が、45 年ほど前からだと聞いています。 中高生の制服にはどんな役割があるでしょう。外側から見れば、「学生さんだな」社会的には未 熟だけれども、将来を担う若者たちだな、という姿として社会的に認知され、社会的にも守るべき 大切にすべき存在であることを示します。 もう一つは、学校のシンボルそのものでもあります。清泉という学校の生徒であること、受験生 からすれば憧れの的・目標そのものになったり、卒業生からすれば、懐かしいかつての自分を見て 思わず応援したくなったりする対象です。 では、毎日身につけているみなさん自身にとっては何でしょうか。私は、今は、メイクも含めた 流行などに振り回されることなく、学びに邁進できる、有りのまま、素の自分のまま、自由に、夢 や目標に安心して専念できるよう、皆さんを入れて守ってくれる「器」なのだと思います。 是非、ネクタイはきちんと上まで結び、スカート丈はロイヤルラインを保って、短くてもひざ裏 の線にかからせるようにしてください。寒ければブラウスの下に、ヒートテックなどの下着で冷え ない工夫をし、又まめに上も調節しましょう。膝かけを肩や腰に巻いて歩くのはおやめください。 NHK 朝ドラ「舞い上がれ」の主人公舞ちゃんは、ネクタイを締めた航空学校の制服に身を包み、 飛行機の操縦かんを握り、大空に飛び立ちます。彼女を凛とさせていたもの、プレッシャーに負け ないように支え、大きな力を貸していたのが、教官や仲間の応援だけでなく、航空学校の制服だっ たのではないかと思います。そして同じパイロットを目指す仲間の柏木さんを、別のドラマ 「Silent」にも出ていた目黒さんが演じていましたが、制服が、「Silent」とは全く異なる、役者と しての目黒さんの演技を引き出し、助けていた面もあったと思うのです。 制服はあなた方を守ります。そしてそれを着て学んだ真理は、主の言うように、あなた方を自由 にします。制服は、自由な心を解き放つ「器」です。心と言葉を磨き、大切に着てください。

 最後に今週 20日の金曜日にある月ミサのお知らせです。心をざわめかす雑多な事から離れ、年 始の思い、新たな気持ちを味わいに祈りにいらっしゃいませんか?1 月 2 月 3 月生まれの方々には 神父様の祝福がいただけ、オリジナルカードのプレゼントもあります。きっと自由な心、ほっとす るひと時になると思いますので、是非いらしてください。お待ちしています。

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