充実した学び

基礎的な学習

将来どのような進路を選択しても、その根幹をなすのは基本的な学力です。基礎学力を確立し、学習の習慣化ができてこそ、一人ひとりの多様な可能性が広がっていきます。そのため、中学では一部高校の内容を先取りしつつ、基礎力強化に重点を置いています。

学習の記録

中1と中2は、毎日の学習を清泉オリジナルの冊子に記録し、週1回、担任に提出します。担任や補佐の教員、保護者から、 温かい励ましの言葉やアドバイスをもらいながら、PDCA(Plan Do Check Action)サイクルを身につけます。教員と保護者がともに生徒の成長を見守るツールとなっています。

習熟度別授業

英語は中1の4月から3段階、中3からは4段階に分け、きめ細やかな授業を展開しています。数学は中1の2学期から習熟度別に、さらに中2からは2クラス3分割、また国語総合(古典)は高1で習熟度別に、高2・3では1クラス2分割とし、さらなる知識の定着と発展を図ります。

チュータープロジェクト

隔週の土曜日午前中、本校卒業生(大学生)が、自習する中学生の質問に答えたり、分からないところを教えたりして学習を支援するプロジェクトです。指導教科は国・数・英が中心ですが、試験前の週などは生徒の要望に応じて理科や社会にも対応しています。予約制ではなく、いつからでも参加可能です。時には進学先の大学の話を聞くこともできます。

中学生補習

定期試験の成績が基準に達しなかった中学生は、平日の放課後に開講される無料補習の対象となります。授業内容の再確認や演習だけでなく、確認テストの再試や解き直しなどを通し、分からない部分を無くして次の単元に進めるよう支援しています。

模試の活用

中学生から年2回、全員に模擬試験を実施し、学年の特徴や課題を客観的に把握するよう努めています。学習課題だけではなく、その具体的な解決策を見つけるために、生活に関するアンケートも実施し、保護者会や面談でフィードバックしています。
模擬試験の前には各教科の過去問に取り組む機会を設けます。演習を重ねることで、授業で学んだことがどのように生かされているのか、相手に伝わる解答を書くためにはどうしたらよいのかを体験的に学ぶことが出来ます。

発展的な学習

中学では、基礎学力や学習習慣などの土台を固める一方、昨今の大学入試で必要とされる論理的思考力や表現力を身に付けるため、様々な発展的授業が行われています。また何よりも、学ぶことが楽しく、自ら進んで追究したくなるような工夫を凝らした授業も開講されています。
高校では、中学で培った思考力や表現力を実際に活用して学びを深める授業が多く、生徒同士の学び合いを通して幅広い知識や教養を身に付けると同時に、社会で必要とされる問題解決能力や答えのない問いに立ち向かう力を養っています。
下記では、体験的に学ぶ「教室を飛び出す授業」、生徒の興味を引き出す「教科の枠を超える授業」、学校内での取り組みを発信する「課外活動」の一部を紹介しています。

教室を飛び出す授業/教科の枠を超える授業

タンポポ分布調査 ~校内自然観察~

本校の理科では、校内の豊かな自然環境を余すところなく活かした授業が行われています。中1の4~5月には、在来の植物であるカントウタンポポと外来植物のセイヨウタンポポの特徴を観察した後、学校の敷地内でそれぞれの分布域を調査していきます。
仮説を立てるところから始まり、検証、考察までをまとめた本格的な科学レポートを、協働的な学びを通して作成していきます。

玉縄城フィールドワーク ~地理×歴史~

本校は、北条氏が築いた玉縄城の跡地に位置しています。中1では、玉縄城と北条氏をめぐる歴史を学び、実際に地形図を広げながら城跡や校外を歩くことで、玉縄城が難攻不落だった理由を地形的な観点から探ります。また、三角点や庚申塔などの実物を見て、地域の歴史・文化への理解を深めたり、地形図の段彩や歩いたルートの書き込みなどを通して、資料を活かす技術を身につけたりします。中2では、希望者対象に当時の地形が遺る跡地や、出土品が展示されているお寺を巡ります。

修学旅行 ~国×社×倫×理~

高2の修学旅行のコースは、京都・奈良、長崎、沖縄の3コースから選択します。修学旅行前には準備講座や事前調査、発表などの時間が設けられています。京都・奈良は国語と社会、長崎は倫理、沖縄は社会と理科など、各コースで様々な教科の担当者による講座が開かれるほか、清泉女子大学の教授によるハイレベルな講義も用意されています。修学旅行では、住職の方や戦争の語り部から直接話を聞く機会などを通して、先人たちが守り継いできた日本の歴史や文化に関する見聞を深めます。

空手 集団演武

体育の武道では、本校出身の元日本代表選手の指導により、空手を学びます。型の練習を通して、精神的な成長も見られます。授業の最後には保護者が参観する中で、学年全体で迫力ある集団演武を披露しています。

作品BGM作り 美×音

美術で作成した作品(粘土作品や絵本など)にあわせた音楽を作曲し、オリジナルの映像作品を作成する取り組みをしています。視覚と聴覚を駆使して表現された作品は、それぞれの個性を反映し、創造性豊かに仕上がります。

簡易測量 社×数

高校の地理では、地図に関する理解を深めるため、三角比を用いた簡易測量を行います。各自がオリジナルのクリノメーターを作成し、実際に校内のあらゆるものの高さや、校庭に描かれた図形を測量し、図面におこします。

著作権学習 社×情

情報社会では著作権と無縁ではいられません。社会科と情報科の教員が協力し、法律的な観点と情報リテラシーの観点から著作権について理解を深め、情報の賢い取り扱い方について学びます。

ピカソの『ゲルニカ』鑑賞 倫×美

一見「わけがわからない」ように見える『ゲルニカ』をみんなでワイワイと読み解いていきます。一枚の絵から、芸術の奥深さに触れると同時に、「戦争」や「いのち」というテーマについて考えを深めていきます。

Math in English 数×英

中1の希望者を対象に、オール英語による数学の特別講座が開講されています。世界共通のコミュニケーションツールである数学と英語が組み合わさる面白さが、生徒たちに人気の講座です。

課外活動

中高生AI倫理会議 ~人工知能(AI)と共存するために~

この会議は、実際にAIロボットに触れることで人間の本質を理解する倫理の授業を機に、人間とAIとの共存について様々な人と意見交換したいという気持ちを持った生徒が発案し、2016年度から始まりました。
急速に進化するAIに必要な倫理憲章を作ることを目的として、他校にも参加を呼びかけ、年に一度生徒が主体となって開催しています。会議ではAIの専門家による講演会の後、ディスカッションを通して倫理憲章を作成します。憲章は毎年内閣府に提出し、担当者の方々より意見をいただいています。2020年度からはオンラインで開催されています。

Seisen Peace Project ~平和の扉を開く~

Seisen Peace Projectは、授業の枠を超えて平和について考え、実際に行動に移したいという生徒の気持ちからスタートしました。
教皇フランシスコが「悪の一つ」と呼ぶ「無関心の文化」に対抗する、生徒主体のプロジェクトです。毎年有志の生徒たちが、テーマ設定から発表形式、実践方法まで考えています。命のビザで知られる「杉原千畝」を皮切りに、これまで「ジェンダー」「難民」「日本の戦争」「動物愛護」「環境問題」など多岐にわたるテーマについて考えてきました。他校にも呼びかけて、発表会を行う機会もあります。

模擬裁判選手権 ~理解・判断・表現力を磨く~

模擬裁判選手権は、1つの事件を素材にし、参加校が検察・弁護のチームを組織して、証人尋問や被告人質問、論告、弁論を行う大会です。毎年、多くの高校生の希望者が参加しています。
実際に法律実務家の方々の協力を得ながら、協力して争点を見つけ出し整理していく過程を通して、生徒たちは物事を多方面から見る力や、人前で説得力のある表現をする力を磨きます。本校はこれまでに、神奈川県予選優勝、関東大会出場の実績があります。

タイピングコンテスト

生徒のタイピング技術を向上させたいという思いから、ICT委員会が企画・運営しています。コンテストには様々な学年の生徒や教員が参加し、2021年度には、上位入賞者に委員がデザインしたオリジナルステッカーが配られました。

ビブリオバトル

このゲームは、おすすめの書籍を紹介し、聴衆に読みたいと感じさせるコミュニケーションバトルです。本校では、校内での開催のほか、ビブリオバトル協会主催の全国大会出場の経験があります。

高校生世界遺産クイズ グランプリ

世界遺産検定協会が主催する、世界遺産の歴史や地理、時事問題などのクイズ大会です。2021年度に本校から参加した高2のチームは、全国37チーム中ベスト8の成績を残しました。

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