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~校長室の窓から~「放送朝礼のお話(保健室 廣瀬先生)」

2022.10.18

おはようございます。保健室の廣瀬です。

さて、私が皆さんに何をお話ししようか、考えてみました。

保健室としてみんなに知っておいてほしい思春期に多い病気の1つについてお話をさせて頂くことにしました。その病気は、「起立性調節障害」です。

 最近は、テレビや新聞等でも記事になることもあり、聞いたことがある人も多いかもしれません。

体の病気である、起立性調節障害は、中学生の1割がかかっているといわれています。 症状は、主に、朝起き上がれない、頭痛・腹痛がする、立ち上がるとめまいがする、だるさが続くなど、寝不足や軽い体調不良でも起こる症状が、毎日のように続き、なかなか改善せず、長期間心身共につらい日々が続きます。

 私は、同じ経験をしたことがありませんが、症状を伝える際に、このようにイメージしています。

大人に対しての説明では、たくさんお酒を飲んだあとの2日酔いが毎日続く、子どもたちへは、高熱の翌日のだるさが毎日続く状態と説明しています。

 お酒をたくさん飲んだり、風邪を引いたりという原因もないのに、毎朝だるく起きられないのは、本当にしんどい事だと思います。

 症状は、一人一人違います。この放送を聞いている皆さんの中にも、毎朝だるさと闘いながら登校してきている人もいるのではないでしょうか?

 体の病気である起立性調節障害が起きる原因は、体の機能を自動で調節している自律 神経の働きの悪さによるものです。思春期に見られる急激な体の変化に、自律神経の発達が追い付かないことで、体の調節がうまくできない時期があります。

多くは、体の成長とともに、だんだんと落ち着きますが、半年から2~3年かかる人が多いです。

 この病気の治療には、体の成長を待つ時間という薬、生活・考え方の工夫、周囲の理解が欠かせません。

よくなっていくまでの期間は、学校に来たいと思っていても、重い症状が出た日は、昼頃の登校や欠席が続くことがあります。

このような事情で、学校に来たくても、なかなか来れない状態の生徒もいることを知っておいてほしいと思っています。

今現在、起立性調節障害の治療をしている人に、友だちに言われてうれしかったことを聞いてみました。しんどい中遅刻をしてきた日も、いつもと変わらず接してくれたり、来れただけで花丸だね。頑張ってきたんだね。と、周囲の人が温かい対応や声かけをしてくれたことを挙げてくれました。

誰にとっても、相手を思いやって出た、温かい言葉かけは、とても嬉しく感じます。しんどい体の状態の時は、さらに、ホッとできたのではないでしょうか。

校内で、温かい言葉かけが広がり、どんな生徒にとっても学校がホッとできる場になるよう、私自身も心がけながら過ごしていきたいと思っています。

以上でお話を終わります。

 

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