清泉が大切にする 10 の価値 12 月 真理

自己と他者とを向き合う姿勢の中に常に存在する、ぶれることのない確信

おはようございます。高 3J の竹田若菜です。
今年もまた、月目標のポスターを描かせていただきました。
今月の月目標は「真理」です。とても難しいテーマですね。清泉のホームページには、「自己と他者とを向き合う姿勢の中に常に存在するぶれることのない確信」と書かれています。この文章を読む限り、きっと「真理」というのは人それぞれなのだと思います。では、これを踏まえて、「あなたの中の真理」は何ですかと訊かれたらなんと答えますか。いきなりは難しいでしょう。
私であれば、「他人の話に最後まで耳を傾け、その人の幸せを願って一緒に考えること」と答えます。私はこのことを、6 年間の清泉での生活、特にある先生との出会いから、教えて頂いたような気がします。
私が悩んでいるとき、決まって相談にのっていただく先生がいます。進路に悩んでいたときも、歌が歌えなくなったときも、精神的に苦しいときも、肉体的に苦しいときも。
他の誰にも相談できないようなことを、なぜ話せたのか、ずっと不思議で仕方ありませんでした。ですが、「真理」について考えたとき、その答えが見えたような気がしました。
その先生は、私のどんなに長い話も遮ることなく、必ず最後まで聴いてくださいます。そして、批判することなく、ご自身の経験や考えを基に私を導いてくださいます。押し付けるわけでもなく、優しく近くにいてくださる、そんな先生です。先生との日々の会話を思い出すうちに、「人と向き合う時に常に存在する、ぶれることのない確信」とはこういうことなのかもしれない、わたしもこの先生のような女性になりたい、と思うようになりました。
ここからは私の憶測ですが、きっとその先生の中にも真理がお有りで、それに基づいて、いつも生徒を思って、生徒の幸せを願って、話を聞いてくださり、導いてくださっているのだと思います。（先生、違ったらごめんなさい。）
清泉の多くの先生方は、いつも私たち生徒の幸せを願い、行くべき道を見失わないよう、光となって導いてくださいます。その先生も、ずっと私の光で、私の目標です。
マタイによる福音の中に「あなた方は世の光である。あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。」という文章があります。
まさにこれを体現していらっしゃる先生方に恵まれている私たちにとって、「真理」というのは、気が付かないだけで、意外と近くにあるものなのかも知れません。
さて、ここからは卒業を控えた私から、少し違う話をします。私は先程、「清泉での 6 年間である先生から、真理を得た」と言いましたが、清泉で得たものは「真理」だけではありません。他にもたくさんあります。例えば、目標とす
る女性に出会うことができました、人の温かみを知ることができました、仲間と共に挑戦することの楽しさを感じることができました、温かな音楽に出会うことができました。
清泉での人との出会いは、「一生、人と関わっていたい」と思わせてくれる出会いばかりでした。部活動の大会の前に、応援の言葉をかけてくれた同期、引退してもなお、声をかけてくれる後輩のみなさん、どんな時も暖かく寄り添ってくださる先生方との出会いに、私は、人の温かさを教えてもらいました。
生徒である私のやりたいことを後押ししてくださる、そんな先生がたくさんいらっしゃいます。実は、この月目標についての生徒による放送、3 年前に私が提案させていただいたものです。経験が豊富な先生方のお話はとても貴重で、ステキなものがたくさんでしたが、同時に少し遠く感じてしまうような気がしていました。同じ環境に在る、同世代の仲間の話であれば身近に感じられると思い、宗教部の先生に持ちかけたところ、快諾してくださいました。
生徒のやりたいことを後押しどころか、協力までしてくださるとは、なんて温かな人に囲まれた、恵まれた環境なんだろう、と感じました。どうか、この放送朝礼、受け継いでいただけたらと思います。
温かく、恵まれた環境で、たくさんの人と出会い、多くの人と触れ合ってきた私は、どうか皆さんに清泉での残された時間を大切に過ごしてほしいです。
やってみたいと思うことは先生方や近くの仲間に相談してみてください。たとえ実現しなかったとしても、そのプロセスは決して無駄にはなりません。そしてそこで、皆さんが一生大切にしたいと思う出来事と出会うかもしれません。さらなる目標が見つかるかもしれません。そうすると、自ずと「真理」も見つかるかもしれません。
最後に、私の大好きな言葉をご紹介します。
今日一日、怒らず・恐れず・悲しまず、正直・親切・愉快に、力と勇気と信念とをもって自己の人生に対する責務を果たし、常に平和と愛を失わざる人間として活きることを、厳かに誓います皆さんが、これからも充実した清泉での生活を送れますよう、心よりお祈りしています。