~校長室の窓から~ 「放送朝礼のお話 数学科 遠藤先生」
2024.05.27
先週は、いつもより少し無理をしながら一生懸命勉強した人も多かったと思います。お疲れ様でした。
その中で、何のために勉強しているのだろう?と思ったり、これは将来役に立つのだろうか?と思ったりした人もいるのではないでしょうか。そこで、今日は、小学校の算数の教科書に載っているある方のお話を紹介したいと思います。
教科書には、野球選手になった今でも、算数をよく使っているということが書かれています。
・打つときの構えを単純な三角形に置き換えていること
・バットを振る練習で、バットの角度や速さなどを測り、自分の感覚とすり合わせていること
・割合の考えを使って、相手のバッターの情報を頭に入れながら試合に臨んでいること
・アメリカの野球は、細かくデータを分析して試合に生かしていること
などです。
さて、どなたか分かりましたでしょうか。大谷選手です。
なぜ体育の教科書ではなく、算数の教科書に大谷選手の話が載っているのでしょうか。この話からは、学んだことを実生活に活かそうとする姿勢が感じられますよね。このような姿勢で生活していると、学校で学んだことを活かす機会はたくさんあるのではないでしょうか。以前、清泉祭の準備期間に、クラブの展示に数学で学んだデータの分析を活用できないかと数学科に相談に来てくれた方がいました。データ数の関係などもあり、何にでも都合よく活用できるとは限らないのですが、授業で学んだことを試験のため、受験勉強のためだけと思わず、実生活に役立てようとしている姿を見て、嬉しくなりました。
ちなみに、算数の教科書の大谷選手のお話には続きがあり、失敗したことを「失敗した」で終わらせず、1つひとつ理由を考えているということや、「野球ノート」というその日の振り返りをするノートを作成していることが書かれています。1つひとつ深く考え、積み重ねることを大切にしているということですが、昨年の卒業生による受験体験のお話の中でも、「失敗ノート」を作成していたという話がありました。今週は答案返却がありますね。是非みなさんも返却された答案をそのままにせずに失敗の理由を分析し、今後に活かして成長していってください。