新着のお知らせ

校長ブログ

~校長室の窓から~「放送朝礼のお話(外国語科 名越先生)」

2022.06.27

今日6月27日は何の日かと思い調べてみると、ヘレン・ケラーの誕生日だそうです。

ヘレン・ケラーは皆さんの知っているとおり、聴覚や視覚の障害を抱えながら、世界で初めて大学を修了し、福祉活動や教育に力を尽くした人です。彼女の残した言葉に、「目が見えないことより、目は見えてもビジョン(つまり未来像)のないことのほうが哀れである。」という言葉があります。今日はこの「ビジョン」について、私なりにお話させていただきます。

私は過去の6月27日に自分が何をしていたか、大学時代につけていた日記を読み返してみました。大学4年生の今日、私はニュージーランドにいて、大学に行きながら、ボランティアとして日本語を教え始めた、と書いていました。当時の私は9か月という短い留学の期間に「日常英会話だけでなく、授業でも意見が言えるくらいの英語力をつけたい」という目標があり、何かチャンスがあれば、何でも体験していました。

留学して最初の1か月の日記には、周りがほぼネイティブスピーカーの中、授業で自分の意見を聞かれ、なんとか言えたものの、内容的には十分に意見が言えなかったことや、宿題で読む資料を読むのに時間がかかる、などと書いていました。しかし、留学の後半期の自分は以前よりも発言することが怖くなくなり、資料を読み終える時間もだんだん速くなっていることに気づきました。また、当時の日記は英語で書いていたのですが、日が経つにつれて、英語の表現がだんだん豊富になっていることに、今回読み返して改めて気づきました。もちろん、この成長は大学の先生方や友人のおかげでもあります。

さて、最近の自分を振り返ってみて、こうなりたい!というビジョンを持って過ごしているか、自分自身に問いかけました。正直、学生時代のほうが、熱い思いを持って過ごしていたなぁ、と今の自分と比べて反省しました。しかし、留学の日記の最後のほうに、「どんな教員になりたいか」という当時の自分なりのビジョンを書いており、私は初心に立ち返り、心に火が付きました。

別に大きなビジョンでなくてもよいと思います。皆さんの場合、期末テストに向けてどうしたいのか、夏休みが終わった時にどんな自分になっていたいか、を考えるだけでも今日一日をどのように過ごすかが変わってくると思います。毎日が完璧にいくわけではありませんし、成長はすぐに感じられるものではありません。でも、少しずつ壁を乗り越えていくと、長期的にみると進歩しているのではないでしょうか。私の話は以上です。

TOP新着のお知らせ校長ブログ > ~校長室の窓から~「放送朝礼のお話(外国語科 名越先生)」