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~校長室の窓から~「放送朝礼のお話(国語科 瀧先生)」

2022.04.30

    人は、常に何かをしています。そして何かをすると、そこから何らかの印象を受けます。その印象が、何らかの欲求を呼び起こし、その欲求が次に何をするか、ということを決めます。

    よい本を読めば、「おもしろかった」「ためになった」という印象を受けて、「もっとよい本を読みたい」という欲求がおこり、そういう本を探してでも、もっと読もうとするでしょう。こういうサイクルは、生徒であるみなさんには好ましいサイクルで、「よい習慣」につながっていくサイクルですね。

 何かをする→そこから何らかの印象を受ける→その印象に基づいて次の欲求が起こる→その欲求に基づいてまた何かをする…人は、このようなサイクルの中にいつもいるのだ、ということに気づいておくことは、とても大事なことでしょう。なぜなら、わたしたちは、いつも理想的なサイクルの中にばかりには身を置けないし、「よい習慣」を身に着けるには、ちょっとした努力や我慢が必要だからです。

    たとえば、「すごくおいしいから」と、糖分の多いお菓子や、高カロリーな食事ばかりをとり続けることが、自分にとって良くないサイクルなのだと気づかなければ、必ず健康を害するでしょう。しかしこれは、豊かな国の人が簡単に陥りやすいサイクル、「よくない習慣」であることは、いうまでもありません。

    一方、何か困っている様子のお年寄りを見かけたときに、「何かお手伝いしましょうか?」と声をかけることは、けっこう勇気のいることですね。なかなか実行できない。でも、一度思い切って声をかけて、簡単なことを手伝ってあげて、本当に感謝された、という経験があれば、「当たり前のことをしただけなのに、喜んでもらえて、よかったなあ。今度からは、臆病にならないで、困っていそうな人に声をかけよう!」という思いが生まれますよね。これはよいサイクルの中にうまく自分を飛び込ませる、きっかけを作れた例だと言えるでしょう。

    良いサイクルに身を置いて、やがて「よい習慣」を身に着けるには、最初に少し勇気とか努力がいるかもしれませんが、良いと思われる行動を思い切ってやってみることです。そうすれば、きっと良い印象がそこから得られるでしょう。そして良いサイクルの中に身を置くことができるようになって、やがて「よい習慣」を手に入れることができるのだ、ということを理解してほしいと思います。                

 

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