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校長ブログ

~校長室の窓から~「 2月目標 (宗教部 大河内先生)」

2021.02.05

2月の月目標は「責任」です。

今回のポスターを描いたのは、高2の加藤梓さんですが、加藤さんによれば、少女の後ろに広がる野の花は、「私は私らしくありたい」という花ことばをもつヒースという花で、また、少女が手にしているのは、「才能」という花ことばをもつ白い撫子の花だそうです。
 これらの花を加藤さんが選んだのは、「わたしは今日も明日も、その次の日も、自分の道を進まなければならない」(ルカ13:33)という、今月の聖書の言葉から連想して、一人ひとりに与えられた才能(タレント)を活かして、自分らしく自分の道を進んでいくことが、神のみ旨に従って生きていくうえでの責任ある態度だと考えたからです。私もその通りだと思いました。
 それにしても、このイエスの言葉からは非常に強い信念と覚悟が感じられます。この言葉をイエスが発したときの状況というのは、当時のユダヤ教の指導者たちや為政者から命を狙われているときでした。貧しい人や病人たち、社会から見捨てられた人たちはイエスを慕いましたが、イエスの発言や行動を異端視する人も多かったのです。イエスは自分の行く末を予測していました。それは「神の子」だからというより、差し迫った身の危険を感じるに十分な緊迫感がリアルにあったからでしょう。それでも、「今日も明日も、その次の日も自分の道を進まなければならない」と言って、我が道を突き進み、その道はゲッセマネの園からゴルゴタの十字架の上に続いていくのです。それは、神から与えられた救い主としての使命を果たす責任を負っていたからです。
 今年は2月17日が灰の水曜日にあたり、その日から四旬節が始まります。4月4日の復活祭に向けて準備する期間ですが、この間、私たちはイエスの受難の道を追いながらも、復活という希望から目を離さずにいたいものです。コロナ禍の中でも希望を失わないでいる多くの人々は、闇夜の後には必ず明るい朝が来る、と口々に言っています。私たちも今こそ、毎週祈っている言葉通り、「絶望のある所に希望を、暗闇のある所に光を、悲しみのある所に喜びを」もたらす者となれますように、その使命を果たす責任を与えられた者として心から祈っていきましょう。

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