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校長ブログ

~ 校長室の窓から ~「放送朝礼のお話 (数学科 青戸先生)」

2018.11.19

 今月の月目標は喜び・希望です。皆さんは日常生活の中で喜びを感じることはありますか。

 今日は、イソップの「3人のレンガ積み職人」という話を紹介します。とても興味深いお話です。

 世界中を回っている旅人が,ある町はずれの1本道を歩いていると,1人の男が道の脇で難しそうな顔をしてレンガを積んでいました。
 旅人は,その男のそばに立ち止まってたずねました。
「ここでいったい何をしているのですか?」
すると,男はこう答えました。
「見ればわかるだろう。レンガ積みをしているのさ。毎日毎日,雨の日も強い風の日も,暑い日も寒い日も1日中レンガ積みだ。なんでオレはこんなことをしなければならないのか,まったくついてない。」
 旅人は,その男に「大変ですね」と慰めの言葉を残して,歩き続けました。

 しばらく行くと,一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会いました。
しかし,その男は,先ほどの男ほどつらそうには見えませんでした。
 そこで,また旅人はたずねました。
「ここでいったい何をしているのですか?」
すると,男はこう答えました。
「オレはね,ここで大きな壁を作っているんだよ。これがオレの仕事でね。」
 旅人は「それは大変ですね」と,いたわりの言葉をかけました。
すると,意外な言葉が返ってきました。
「なんてことはないよ。この仕事でオレは家族を養ってるんだ。この仕事があるから家族全員が食べていけるのだから,大変だなんて言ったらバチが当たるよ。」
 旅人は,その男に励ましの言葉を残して歩き続けました。

 さらにもう少し歩くと,別の男がいきいきと楽しそうにレンガを積んでいました。
 旅人は興味深くたずねました。
「ここで,いったい何をしているのですか?」
すると,男は目を輝かせてこう答えました。
「ああ,オレたちのことかい?オレたちは歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ。」
 旅人は「それは大変ですね」と,いたわりの言葉をかけました。
すると男は,楽しそうにこう返してきました。
「とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け,悲しみを払うんだ!素晴らしいだろう!」
 旅人は,その男にお礼の言葉を残して,元気いっぱいに歩き始めました。

 

 この話は、自分のこれまでの物事に対する取り組み方を見つめ直すのにとても有効だと思います。
 同じことを行うにしても、気持ちの持ち方ひとつで、苦痛以外の何ものでもないと感じたり、目的に向かう大切な過程だと感じたり、さまざまです。クラブ活動での練習も、何のためにこの練習をするのか、この練習が何につながっているのかを考えながら行っていると、試合や発表、コンクールで、思ってもみなかった力が発揮出来ることがあると思います。
 勉強も同じです。何のために今、このことを学んでいるのかを考えながら取り組んでみてください。意味のないことは一つもありません。今は意味なんてないと思うことも、それに取り組む気持ちひとつで結果は大きく変わってきます。まずは物事に対する自分の姿勢を見つめ直してみてください。

 

【 清泉が大切にする10の価値 】

(世界の姉妹校と共有する教育理念)

1. 愛
2. 生命の尊重
3. 無償性
4. 一致・兄弟愛
5. 正義・連帯
6. 和解・平和
7. 喜び・希望
8. 真理
9. 自由
10. 責任

 

 

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