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~ 校長室の窓から ~「放送朝礼のお話 (宗教部 望月先生)」

2018.10.29

 おはようございます。望月です。今日は宗教部として来月の月目標「喜び・希望」についてお話させていただきます。なお、クラスに掲示する11月のポスターは、中3の田中ゆずさんが作ってくださいました。毎月ポスターの中に添えてある文章は、ラファエラ・マリア様の言葉ですので、是非見てください。
 
 さて、私たちは、日々何を喜びとして生きているでしょう。テストで良い点がとれた、委員会やクラブでやるべき仕事が果たせた、誰々さんと今日はあのことで話せたとか、おいしいものを食べた、とか色々ですね。でも恐らく、皆さんは、今お話しした、自分にとって良いこと、だけではなく、意識はしていないかもしれませんが、ギブ&テイクのギブの方、つまり「与える」ということの方で嬉しい気持ちになれることも知っているでしょう。色々な場で自分が何かすることで、相手に喜んでもらえると嬉しい気持ちになれることがありますね。

 先日大船教会での神父様の話の中に、「生まれたことに価値がある」というお話がありました。日頃、意識はしていなくても、先ず、皆さんは生まれてきたことに価値があるのです。とても不思議で、そして嬉しいことですね。そして私は、次のような言葉を思い出しました。ある遺伝子の研究で世界的に有名な筑波大名誉教授の方の言葉です。「生命が持っている遺伝子の情報を読めば読むほど、微細な空間にこれほど緻密な情報を書き込んだ何者かの存在を認めざるをえない」という言葉です。遺伝子学の先生の視点から、あらためて、大いなるものの存在と、自分の存在をかみしめてみてほしいと思います。

 先ほどの話に戻りますが、自分が何かをすることで、相手に喜んでもらえること、それは色々生活レベルで、お年寄りに席をゆずってさしあげることとか色々あると思うのですが、もう一つ、この世に生を受けたかけがえのない存在の1人1人が、どう自分を活かして歩んでいくか、この、自分を活かして生きていくことが、人や社会にそしてキリスト教的にいえば神に喜んでもらうことができ、自分の本当の喜びにもつながることではないかと私は思います。

 ではどう自分を活かしていったらいいのか、自分は何者なのか、なかなかつかむのが難しいですね。それは勉強を通してだったり、本やテレビの情報源からだったり、友人との会話を通してだったりで、色々な経験を通してみえてくるものなのではないでしょうか。そしてこの課題は、実は大人になっても、一生をかけた課題でもあると思います。ある私の恩師が言っていました。「世の中には、銀行員なら銀行員という職業の人はいっぱいいる。看護師さんなら看護師さんという職業の人はいっぱいいる。でも、あなたにしかなれない銀行員だったり看護師さんになれ」と。

 また、日々の生活には不安はつきものです。学年や年齢に応じて違ってくるものもあるでしょう。でもどこかに、神、何か自分を超える存在を知っていると、心の深いところで、どこかに、何とかなる、という気持ちがわき起こってくることがあるように思います。日本のことわざで、人事(人のこと)を尽くして天命をまつ、ということです。聖書にはこうあります。コリントの信徒への手紙のパウロの言葉に、「あなたがたを耐えられない試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます」とあります。神への信頼から希望がうまれるものなのではないかと思います。

 なかなか現実の毎日で、気持ちが乱れたりバタバタしてしまうのが私たちの現状なのですが、何か迷ったりつらいと思ったりする時、素直に神に助けを求めて祈りながら、日々の生活を大切に共に歩んでいきましょう。

 

【 清泉が大切にする10の価値 】

(世界の姉妹校と共有する教育理念)

1. 愛
2. 生命の尊重
3. 無償性
4. 一致・兄弟愛
5. 正義・連帯
6. 和解・平和
7. 喜び・希望
8. 真理
9. 自由
10. 責任

 

 

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