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~校長室の窓から~「 聖週間にあたって (宗教部 大河内先生)」

2020.04.09

                        聖心侍女修道会 大河内 妙

このような時期ですが、今度の日曜日は復活祭に当たります。教会で集まって典礼にあずかることもできませんので、共に祈る為に、ここで二つのメッセージを紹介したいと思います。

一つ目は、今日は復活祭に先立ち「聖木曜日」といって、イエスが弟子たちと共にした最後の晩餐を記念し、また、イエスが弟子たちの足を洗ったことを思い出す日だということです。それはイエスの「私は仕えられるためではなく、仕えるために来た」というメッセージに集約されています。

私たちは学ぶにしても、働くにしても、自分の活動を通して、この奉仕の精神を実践していく使命があることを改めて思い返す必要があります。どのような時でも、どのような人に対しても、相手の人格を尊重していくことが、ひとりひとりを大切にする、清泉の伝統を実践していくことだということを今一度思い出したいと思います。

二つ目に、今の時期にふさわしい聖ラファエラ・マリア(創立者)の言葉をご紹介します。

「思いがけない出来事は、人生の妨げと見るのではなく、むしろ、弾みと見るべきだ。

 海の波が弾んで船を目的地へ運んでいくように、私たちを最終目的地に導くきっかけになるものだ。」

(1885年10月4日、黙想の手記)

この言葉を書いた年のことを調べてみましたら、1885年の夏、コレラがスペインに蔓延し、10万人を超える犠牲者が出たそうです。ピーク時、毎日、500~600人が一つの地方で亡くなっていました。前年には大地震にも遭い、災難が続いていました。医療の不足、旅行の制限、患者の隔離、身近な人の病や死……。

さらに、ラファエラ・マリアの状況としては、創立して間もない修道会の中で、内外ともに起きる様々な困難に直面している時期でした。

そういう思いがけない、時には自分の思い通りにはならない出来事が度重なる中で、ラファエラはそれを障壁と見なさず、むしろ、新たなことへつなげるステップ、とみなしています。

ラファエラ・マリアのどんな時でも心を一つにしていく一致の精神によって困難を乗り越えていこうとする力と、どんな時にも、その場の状況に柔軟に合わせながら、最終目的地へ向けて不屈のポジティブな精神で立ち向かっていく強さを、私たちは受け継いでいるのですから、その力と強さを励みに頑張っていきましょう。

 

 

 

 

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