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校長ブログ

~校長室の窓から~「 放送朝礼のお話(倫理科 吉岡先生)」

2019.12.20

みなさん、おはようございます。

中学生の皆さんは、合唱祭で多くのことを学び得た先週末だったのではないでしょうか。また、全校の皆さんにとって、年内の授業も残りわずかとなり、心がワクワクしている方も多くいる今日この頃ではないでしょうか。テスト勉強の最中も、テストが終わったら、冬休みになったならば、何々するぞと多くの方が、思っていたのかなと考えます。内心、心の中で、にやっとした人はいませんか。私自身、そうやって幾度となく年末のテストを乗り越えてきました。

では、なぜ年末が近づくとワクワク、楽しい気持ちになるのでしょうか。

その答えは、きっと、クリスマスがあるからとも言えるのかもしれませんね。

今、中学生、高校生である皆さんもそうですが、きっと皆さんが大学生になっても、クリスマスが近づいてくると、今抱えている気持ちは多くの人が感じるのではないかと思います。

では、クリスマスとは、どのような日なのでしょうか。

好きな人と会い、美味しいものを食べ、プレゼントを交換し合う。そこのあなた、勝手に恋人同士のことをイメージしていませんでしたか。これは友人や家族、親しい間柄にも言えることですよね。

さて、この過ごし方の根底には、大事な人に大事なことを伝えたい、という重要なものがあると思います。

その視点でクリスマスを考えていくと、神様も、そのような気持ちで、イエス様をこの世界に送られたのだと思います。神様は、人間のことが大好きで、その気持ちを伝えたかった。そう思うと感慨深いのは私だけでしょうか。

さらにここで、もう少しだけ考えてみたいことがあります。

ある神父様の名言を集めた日めくりカレンダーの中に、「ありがとう 出会った人は みんな天使」との言葉がありました。

きっと、今までの人生の中で多くの人が、天使と出会うような経験をしてきていますよね。自分のことを大切に思い、話を聞いてくれたり、心温まる言葉や文字をくれたりする存在がいる。まして、皆さんの会話を聞いていると、天使以上の存在に出会っている人までいる。

「あの人 まじ カミ」。  天使を超えて、カミ様に会っている。

そのような皆さんに、今年最後のメッセージです。

学校で行われるクリスマスミサの今年のテーマは「すべてのいのちに寄り添い、希望の光となる」です。

ここでは、自分にとっての天使である存在に感謝することはもちろんのこと、むしろ、このクリスマスの日に、地球上のすべてのいのちあるものに対して、私たちが希望の光となる。つまり、天使になることを願い求めていくことが出来たらな、と思います。

先日も放送朝礼の中で、アフガニスタンで銃撃された、キリスト教徒でもあった中村哲さんのことをお祈りしました。その彼が、しばしば用いた言葉に次のようなものがあります。

「一隅を照らす」。これは天台宗を開いた最澄の言葉で、自分が今いる場所で最善を尽くすことが、隣人や、世界を良くすることに通じるというものです。

実は、すでに皆さんは一隅を照らす天使になっています。

毎年この時期に、お年玉からの献金のお話があるかと思いますが、その送り先の一つに中村哲さんの活動を支援している団体のペシャワール会が含まれています。

このように、世界中で助けを必要としているところに、皆さんの善意が届けられていること、また、福祉施設への贈り物、訪問しての演奏など、皆さんの様々な活動全てがそうなのです。

日常生活においてはもちろんのこと、会ったこともない人たち、考えたこともない世界の人々、気にもしていなかったこの地球のすべてのいのちに対して、小さいながらも一隅を照らす天使として、希望の光に共になることが出来たらなと思います。以上で、話を終わります。

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