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~ 校長室の窓から ~「放送朝礼のお話 (倫理科 小野先生)」

2019.01.10

 おはようございます。本日16:50より毎月のミサがあります。誕生月の方々をお祝いすると共に、新しい年を多くの人とミサで始めることができたらうれしいです。
 先日67期の卒業アルバムを長男が見たいというので、見せていました。たまたま先生たちの集合写真があったので、パパどーこだ?と聞くと、長男は迷うこと無く社会科の山内先生を指さしました。うーん、惜しい!惜しい?
 さて、今月の10の価値は自由ですね。教室には高3の小山咲也香さんが作ってくれたポスターが掲示されていると思います。自由について話すことになった時、2つのことを思い出しました。
 私が高校2年生の時、文化祭の時にクラスで何をするかの話し合いになりました。案が中々出ない中、一人がめんどくさいから、他のクラスに教室貸せばいいよ、と言いました。そしてその言葉に流されるままに私たちは何もしませんでした。文化祭当日、何もしないでいるのは確かに楽でした。しかし、同時に一生懸命模擬店などをやっている同級生を見ると、うらやましさも感じました。
 もうひとつは、ベトナムスタディーツアーで訪れるラブスクールで校長をされていたシスターです。彼女は、昨年別の場所の学校の校長先生になりました。そこは、ホーチミンから遠く離れた山奥でとても不便なところです。そして何より、0からのスタートになります。しかし、シスターは笑顔で次の場所での働きについてうれしそうに語ってくれました。
 鷲田清一という哲学者がいます。彼はドイツの哲学者カントを取り上げて、カントは与えられた才能を他人への贈り物とすることが、人間の真の「自由」であるとしたと述べています。そしてまた鷲田は、リベラルという言葉は普通「自由な」とか「自由主義の」という意味で訳されますが、実はどの辞書を引いても最初に出てくるのは「気前の良い」という訳であると指摘しています。
 私はベトナムのシスターはまさに鷲田やカントの言う自由な人だと思います。様々な制約がある中で、気前よく自分の才能を他の人のために使う。それに比べて高校生だった私たちは自由な選択をしたように見えて、リベラルではありませんでした。新しい年を迎えました。お互いにリベラルでいられると良いですね。

 

【 清泉が大切にする10の価値 】

(世界の姉妹校と共有する教育理念)

1. 愛
2. 生命の尊重
3. 無償性
4. 一致・兄弟愛
5. 正義・連帯
6. 和解・平和
7. 喜び・希望
8. 真理
9. 自由
10. 責任

 

 

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