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校長ブログ

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2018.06.28

~ 校長室の窓から ~「放送朝礼のお話 (教頭 小川先生)」

ちょっと早いですが、7月の10の価値「兄弟愛・一致」についてお話します。
高2の人たちは1月にアフリカのルワンダで義足を作る活動をしているルダシングワ真美さんのお話を伺ったことを覚えていますか?ほかの学年の人たちのために説明すると、ルダシングア真美さんは夫のガテラさんと、アフリカ中央部にあるルワンダという、小さな国で義足を作る活動をしています。「なんでアフリカで義足を作るの?」と思う人も多いでしょう。ルワンダでは1994年にフツ族とツチ族の対立から、民族紛争が起こり、ほんの1か月程度の間に80万から100万人の人が殺された、という出来事がありました。その際に命は助かったものの、足を失い障碍者になった人も多くいます。ルダシングワ真美さんと夫のガテラさんはそのような人たちのために義足を作り、また義足を作る職人を育て、彼らが自立できるように活動しています。夫のガテラさん自身も義足をつけていらっしゃいます。
ルダシングワさんはルワンダ政府から土地の提供を受け、「ワンラブランド」という義足工房を立ち上げ、現地の人を雇って義足を作り続けています。活動を始めたころと比べると規模は大きくなり、事業は順調なようですが、実際には工房がある土地は大雨が降ると川があふれ、すぐに水浸しになったり、現地の従業員が思うように働いてくれないことがあったりで、ご苦労も多いそうです。また、義足は基本的に無償提供なので、利益は出ず、運営資金は募金や講演活動による収入が中心です。
それでもかれこれ20年以上も活動を続け、多くの人から感謝され、昨年は日本政府からもその活動が認められて表彰されました。真美さんは小柄ながらパワフルでエネルギーが湧き出ているような方です。きっと真美さんのエネルギーに引き寄せられるのでしょう、ルワンダの真美さんの工房にボランティアに行く人もいます。実は社会科の野村先生もいらしたことがあるそうですから、興味があったらぜひ詳しく聞いてください。
真美さんのお話のあと、質問タイムがあったのですが、その時に鈴木美衣先生が「そもそも活動のきっかけは何ですか?」と聞きました。それに対しての真美さんの答えは「いやーそんな大層なことではないんですよ。たまたま私が好きになったガテラの足が不自由で、彼のために何とかしたいと思ったからなんで。」というものでした。私はその答えに少しびっくりしました。私はきっと「ルワンダでたくさんの人が苦しんでる状況を見て、何かしたいと思ったから」なんていう答えを心の中で予想していたのだと思います。でも、真美さんの答えは素敵だし深いな、と思いました。私たちは自分の家族や大切な友達が困っていたり不自由を感じているのがわかれば、何とか助けようとします。それはごく当たり前のことです。でも、たいていはそこまでで終わってしまうと思うのです。自分の友達や家族の問題が解決したらもうそれで充分、よかったね、でおしまい。ほかに同じような問題や困難を抱えている人がいたとしても、自分に関係ない人なら、面倒だし、あまり関わりを持ちたいとは思いません。真美さんもガテラさんの義足を作ってそれで充分、と思うこともできたはずです。でも、そこに留まらず、多くのルワンダ人のために義足を作っている真美さんの行動はまさに兄弟愛です。
ルワンダは悲惨で残虐な内戦後、復興をとげ、平和国家を築きました。その歩みは「ルワンダの奇跡」と言われています。そして、真美さんの活動はルワンダの平和に間違いなく貢献しています。真美さんの答えに対して「すべてはガテラさんへの愛から始まったんですね。」と鈴木先生が温かく応じていらっしゃいましたが、まさにそのとおりで、身近な家族や友達を大事にしたり愛する気持ちを広げていけたら、それは兄弟愛ですし、具体的な行動に表せたなら、今よりもっと良い社会を築けるはずです。そんなことを真美さんとのやりとりから考えました。
ルワンダについてはバザーで福祉委員会が展示をするようですし、将来再び真美さんのお話を伺う機会もあるかもしれません。アフリカの小さな国ですが、覚えていてください。

清泉が大切にする10の価値

 

( 世界の姉妹校と共有する教育理念 )

1. 愛
2. 生命の尊重
3. 無償性
4. 一致・兄弟愛
5. 正義・連帯
6. 和解・平和
7. 喜び・希望
8. 真理
9. 自由
10. 責任

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