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~ 校長室の窓から ~ 「放送朝礼のお話(倫理科 小野先生)」

2017.05.15

おはようございます。
階段教室に絵本「ラファエラ」の原画が飾ってあります。みなさんは、どの絵が一番印象に残っているでしょうか?私は暗闇の中で祈りを捧げている絵が一番心に残っています。
以前教皇フランシスコがプライベートでローマの聖心侍女修道会を訪れたというお話がありました。そこで教皇は聖ラファエラ・マリアに支えられたことを話されています。聖ラファエラ・マリアは原画にあるように人生の真っ暗闇を体験した人です。そしてそこから新しい歩みを静かに踏み出した人です。そのため改革に取り組んでいる教皇フランシスコの心をも支える存在になっているのだと思います。
さて、木曜日はその聖ラファエラ・マリアに見守られて創立記念ミサが行われます。そのテーマは「清泉が大切にする10の価値」の中の「生命の尊重」です。ここには人間だけではなく、この地球上の全ての生命を大切にするという意味が込められています。そのためにはまず何が必要なのでしょうか。
昨年から生物部の顧問となり、生物に関する本を読み進めています。その1冊に図書室で借りた長沼毅の『14才の生命論』という本があります。その本は鋼の錬金術師などの漫画やアニメを使って生命論を紹介しています。その本は、生命論は人間論でもあり、また私たちの周りにある自然がいかに不思議で満ちているかを私に教えてくれました。
私は「生命の尊重」つまり環境問題や人権問題のため、私たちができることは、まず知ること、つまり勉強することだと思います。その勉強とは、単なる知識の暗記ではなく、疑問を持ち、本を読み、考えることです。聖ラファエラ・マリアは子どもたちの未来に教育が重要であると考え、学校を造りました。この学校もその一つです。なぜ教育が大切なのか。それはそこで得た知識が皆さんを変え、やがて世界をも変える力を秘めているからだと思います。皆さんの学びは自分のためだけではなく、他の人や他の生き物の命を守ることにつながっているのです。
今回のミサ後、「10の価値」をプリントしたクリアファイルがクラスで配布されます。これは、常に「10の価値」を皆さん一人一人に考えて欲しいからです。環境問題を始めとする命が脅かされている問題は誰かが解決してくれる問題ではありません。私たち一人一人の知恵が求められていると思います。ミサの中で生命の尊重のために何ができるのか祈りと共に考えていきましょう。
またぜひ聖ラファエラ・マリアの絵本を読み直してみて下さい。そこにはきっと新しい発見があると思います。

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