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~ 校長室の窓から ~ 「放送朝礼のお話」

2017.04.24

おはようございます。
新年度がスタートして2週間たちました。学校生活も少しずつ軌道に乗ってきましたか。

先週、金曜日のお昼休みのことです。何人かの先生が「大きなオオミズアオがいるけれどどうしましょう」と話していらっしゃいました。要は捕獲するのか、逃がすのがよいのか決めかねている様子。そこへ通りがかった私は「オオミズアオ」と聞いたとたん中学時代のことがよみがえり、なにか胸がおどる思いでした。実は私が清泉の中学生だった頃、夏の朝、学校に来ると見事なオオミズアオが毎日と言っていいくらい校舎の電灯の下に何匹も羽をバタバタさせて落ちていたのです。オオミズアオというのはうす緑色のきれいな羽をもった蛾です。羽を広げると15㎝以上のものもいました。余りに立派なので、そのオオミズアオを必死で拾い集めて標本にしていたことを思い出しました。でも今はとても手づかみなどできなくなってしまいましたが、当時を振り返るととても楽しい毎日でした。

さて今日は蛾の話ではなく、すてきなこの季節にふさわしい詩を皆さんに紹介します。私が中学生の時、担任をして下さった先生が2年前に送って下さった詩集の中にあった「春を召し上がれ」という詩です。

 

「 春を召し上がれ 」
若草の原を飛び跳ねる日差し
ほごよく湿った黒土は茹でたての匂い春を召し上がれ
ゆっくりとよく噛んで
目覚めた熊のように優しい気持ちで冬の日々が寒いほど
春はおいしい
しっかり凍った方が甘くなる
待ち続けた長く暗い季節に
たっぷり蓄えられた涙の旨味成分
もう融けはじめているよ復活祭の山桜
土手にあふれる山吹
蓮華の空を飛びかう蜜蜂の踊りさあ、春を召し上がれ
食卓に菜の花を飾り
食前の祈りを捧げ
ひとくちごとに命よみがえる
春の愛を召し上がれ

 

 

これは晴佐久神父様の「天国の窓」という詩集に掲載されているものです。

ところで今月の学校目標は「愛」です。日本にキリスト教が初めて伝わったとき、「愛」という言葉は「ご大切」と訳されたそうです。「愛」を実践するとはどういうことなのかと思う方もあるでしょう。でもむずかしく考えることはありません。私たちが毎日の生活の中で「愛」を感ずることがあるはずです。たとえば、私は朝、皆さんの元気な「おはようございます!」という声を聞いただけでもうれしいし、校長室で晴佐久神父様の本を読み直し、何十年たっても私のことを忘れずにいつも心配して下さる恩師の方々を思い起こすだけでも「愛」を感じ、穏やかな気持になれます。人間誰でも心の底からほほえみたくないような相手が1人や2人はいるでしょう?でも相手の心の中に宿っている神様の愛を信じ、思い切ってほほえみ、そして元気に挨拶をしてみて下さい。自分から行動を起こし、相手がにっこりほほえみうれしそうな笑顔を見せてくれる。こんなことが愛の実践の1つとなるでしょう。

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